音楽データの圧縮方式あれこれ
PCオーディオを始めようとする時に、まず悩むのが、「音楽データーをどの方式で保存すれば良いんだ?」だと思います。一応、下記まとめです。
①不可逆(Lossy)圧縮形式
不可逆圧縮方式というのは、大雑把に言うと「聞こえにくい周波数の音を無視したり、音を間引いたりするからちょっとだけ音質は悪くなるけど、その代わりファイルサイズはめちゃくちゃ小さくなりますよ」というやり方のことで、MP3やAAC、マイクロソフトのフォーマットであるWMA(Windows Media Audio)という規格があります。
一回圧縮してファイルサイズを小さくすると、その省略されたり間引かれたデータは無くなってしまうので、元に戻りません(不可逆、ですからね)。
その昔、携帯オーディオプレーヤーを『MP3プレーヤー』と読んでいたくらい、メモリーが高価で容量が少なかった時はこれらが一般的だったと思います。
(そういえば、ソニー方式でATRACというのもありました。。。)
②可逆(Lossless)圧縮形式
これは、あるアルゴリズムに乗っ取って音楽データを小さくすることで、音楽のデータファイルサイズは小さくなるけど音質はそのままです、という方式です。
可逆圧縮って、どんなやり方かというと、例えば、「AAAABBBBCCC」というデータがあった場合、まどろっこしいので、「A4B4C3 (Aが4個、Bが4個、Cが3個) 」という感じで略しましょう、ということですね。再生(デコード)時にこの規則に従い元のデータに戻されるので、データは元に戻ります。
この可逆圧縮方式のフォーマットとしては、「ALAC (Appleロスレス)」や「FLAC」などがあります。
ALACやFLACフォーマットでは、アーティスト名、楽曲名等の情報(タグ情報とも言いますが)を音楽データに記録できるというのもメリットです。
③非圧縮形式
音楽データ、圧縮無しでそのまんま、という形式です。
WAV(主にマイクロソフトで使われている形式)や、AIFF(アップルの標準形式)があります。音楽データに劣化はありませんが、ファイルサイズが大きいです。
音楽CDの音は、リニアPCMという方式でデジタル化されていますが、それをそのままPCにコピーすることができます。
純粋な音楽データなので楽曲名などのタグ情報を記録する事はできません。
ハイレゾを楽しむために現実的で実用的な形式は?
本当はもっといろいろとデータ形式はあるようですが、一般的にPCでハイレゾオーディオを楽しもうとすると、②か③で挙げたフォーマット選べばそう間違いはありません。
しかし、③の非圧縮フォーマットはデータのサイズがとても大きくなるので、たくさん音楽を保存したい場合には大容量のハードディスクなどを用意する必要があります。
そのため、現実的かつ実用的なフォーマットとしては楽曲名やアーティスト名、ジャケット画像などを音楽データに記録できる②の可逆圧縮フォーマットが一番無難ではないでしょうか。
以上のことをふまえると、Macがメインで全ての音楽をiTunes管理している方は「ALAC (Appleロスレス)」、他のソフトでも再生や管理をしたい場合は「FLAC」という所に落ち着きそうです。
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