DSDハイレゾ音源再生時の「DSDネイティブ」「DoP」とは?
ハイレゾUSB DACやハイレゾDAPのスペックなどに「DSDネイティブ対応」「DSDはDoP方式に対応」といった用語が載っていることがありますが、これはどういうことを指しているのでしょうか?
弊社のUSB DAC「DS-200」、「DS-100+」はともにDSDネイティブ再生に対応していますが、実はこの2機種、それぞれ異なった方式で「DSDネイティブ」に対応しています。
少しややこしい「DSDネイティブ」を簡単に整理すると次のようになります。
2種類の「DSDネイティブ」
広い意味で「DSDネイティブ」と言う場合、「PCM変換」の対義語として、DACがDSD形式のデータをそのまま処理できるという「処理方式」のことを表します。
もう一つは、主にWindowsのハイレゾ再生ソフトの設定項目にでてきますが、DSDの設定に「ネイティブ」と「DoP」の2種類がある場合です。ここで出てくる「ネイティブ」は、またの名を「ASIOネイティブ」とも呼び、DSDデータの「転送方式」を表しています。
図にまとめると次のようになります。
Windowsでは、「ASIOネイティブ」と「DoP」のどちらに対応するか、あるいは両方対応するかはUSB DACの機種によって異なります。ちなみに、弊社の「DS-200」は「DoP」に対応し、「DS-100+」や「QS-9」は「ASIOネイティブ」に対応しています。
Macの場合は、基本的に「DoP」にのみ対応しています。このため「ASIOネイティブ」にのみ対応したUSB DACは、MacではDSDネイティブ再生ができないというわけです。
ただ、最近の傾向としては、DoP方式に対応したUSB DACが増えており、MacとWindowsとのDSD対応状況の差はなくなりつつあります。
DSDの「DoP」転送方式とは?
さて、何度もでてきた「DoP」ですが、正式には「DSD over PCM」の略で、簡単に言えば、PCMデータにDSDデータを乗せて送る方式です。つまり、転送データとして見かけ上はPCMデータを送る際と変わりなく、送受信する双方でルールを決めてDSDデータを送ることができるようにしたものです。
概略を模式図にすると下の図のようなイメージで、PCMデータ用のフレーム(24bit)の先頭部分を、PCMとDSDを識別するための「DSDマーカー」とし、その後ろにDSDデータを乗せて、見かけ上はPCMデータとして送信し、受信側でDSDマーカーを認識してDSDデータを取り出す、といった流れでDSDデータを転送する方式です。
今回は「DSDネイティブ」と「DoP」について「ザックリと」取り上げてみましたが、いかがでしたでしょうか?
ではまた次回!(担当S)
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