Soundfortのいい音紀行♪

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新世代の真空管「Nutube」って?

ご存知の方も多いと思いますが、株式会社コルグノリタケ伊勢電子株式会社が共同で開発した、蛍光表示管の技術を応用したNutube(従来の電圧増幅用の三極管に相当)が2016年の夏に発売されました。

korgnutube.com

メーカーの開発部門の方や、マニアの方々はすでに入手され、いろいろ実験をされていると思いますが、Soundfort開発担当の私もその一人です。

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従来型真空管の難しさ

電源トランスを搭載できない小さな筐体に真空管でプリアンプを組み場合、プレート電圧をどのような電源を用いて作るかが最も大きな技術課題になります。
筐体が大きければ電源トランスを搭載し150V〜200Vのプレート電圧を作る出すことは容易ですが、小型の筐体の場合トランスの採用は困難ですので、DC-DCコンバーターを用いてプレート電圧を作ることになります。

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初公開?弊社真空管ハイブリッドアンプ QS-9に搭載されたトロイダルトランス

しかしながら、市販のDC-DCコンバーター用のLSIを使用して、小さな実装スペースで高電圧を作るのは容易なことではなく、デスクトップ型でACアダプターを使用したヘッドフォンアンプはどは、不本意ながら40〜60V程度の電圧で駆動している商品がほとんどです。(電池駆動用に作られた真空管はそれほど高いプレート電圧を必要としませんが入手性に難があります。)

期待の新型真空管「Nutube」

そのような状況の中、発売されたNutubeは、低消費電力でそれほど高いアノード電圧(真空管のプレート電圧に相当)を必要としないことに加え、寿命が長く、国産品質でいいことづくめの魅力的なデバイスに見え、Soundfortとしてもヘッドフォンアンプやスピーカーアンプへの採用を前提に、現在実験を繰り返しています。

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Nutube搭載商品の発売はしばらく先になりますが、開発状況などを本ブログで紹介していきたいと思っています。(担当K)

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