Soundfortのいい音紀行♪

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オススメのヘッドホンブランド全米ランキング 2015年秋

さて、しばらく間が開いてしまいたが、この「Soundfortのブログ」も装いを新たに、今後も新製品情報の他にも様々な話題を提供いこうと思います。

まずは、オーディオ機器の中でも注目度の高いヘッドホンの話題から。
弊社ではヘッドホン自体は販売しておりませんが、USB DAC に高性能ヘッドホンアンプを搭載するなど「ヘッドホンでのリスニング」も重視した製品を開発・販売しております。

また日本は、住宅事情や公共交通機関の発達などで、ヘッドホンやイヤホンの需要が他の国に比べても高いと言われ、ユーザー様の関心も高く、ヘッドホンメーカー各社とも凌ぎを削っているようです。

ヘッドホンは一体どこのブランドがオススメ?

オーディオ関係の仕事に携わっていると、友人や知人からよく聞かれる質問の1つがこれです。

涼しくなってくると、通勤通学や街中でヘッドホンをしている人を見かける機会も増えて、ヘッドホンが気になる人が多いようです。
ただ、正直なところ、今は製品の数が多すぎてこの質問にすぐに答えるのは難しいんですよね。
店頭で気に入ったものが見つかればいいのですが、値段もピンきりですし、大都市部のショップでは海外メーカーのヘッドホンも数多く並んでいるので、初心者でなくても迷ってしまいます。

そこで今回は、海外メディアが選ぶ2015年秋のヘッドホンブランドランキングを紹介したいと思います。

『TIME』で取り上げられた、2014年春のヘッドホン/イヤホンブランドランキング

昨年の4月、米国の『TIME』誌のWebサイトに「最低最悪なものから1位まで18のヘッドホンブランドランキング」という記事が掲載され、物議を呼びました。海外メディアではこういう取り上げ方の記事が多いですね(笑)

昨年Appleが買収して話題になった「Beats by dr.Dre」。今や日本でも通勤通学で「Beats」のイヤホンやヘッドホンを着けている人を見ない日がないくらい人気ですが、海外でも人気のヘッドホンブランドとして君臨しています。

【国内正規品】Beats by Dr.Dre Studio V2 密閉型ヘッドホン ノイズキャンセリング ブラック BT OV STUDIO V2 BLK

それが気に入らなかったのかどうか、そこに水を注したのがこの記事。
海外のオーディオ専門サイトや大手ネットメディアのレビューに加え、ヘッドホンの技術的スペックを組み合わせた独自の評価基準で、18の有名ヘッドホンブランドのランキングを発表しました。

その動画がコチラ。(右下の「CC」をクリックすると英語の字幕が出ます)

なんと「beats」は17位で「最低最悪」という結果に…
そして、プロのミュージシャンに愛用者も多い老舗ブランド「Shure(シュア)」が堂々1位の貫禄を見せています。

ちなみに海外で「ヘッドホン」と言うと、いわゆる頭に掛ける「オーバーイヤー/オンイヤー型ヘッドホン」と、日本で「イヤホン」と呼ばれることが多い「インナーイヤー型ヘッドホン」の両方を指すので、上記ランキングは両方含めてのものです。

『TIME』誌なので基本的には米国市場でのランキングになりますが、全般的に超辛口です。英語が分かる方は原文を読んでみることをオススメしますが、ヒドイ書きっぷりです(笑)

Best Headphones: 18 Brands Ranked from Worst to First

全米で人気のヘッドホンブランド・ランキング2015年秋

さて、ようやくここから本題です。

『TIME』誌がランキング作りに使った「specout」というガジェット比較・ランキングサイトで、本日時点の最新のランキングを作ってみました。
今回は「イヤホン」を除いた、

  • オーバーイヤーヘッドホン(耳覆い型)
  • オンイヤーヘッドホン(耳載せ型)
  • 有線式(ワイヤレスじゃない普通のヘッドホン)
  • オーディオ向け(ゲーム向け・スポーツ向けは除く)
  • 有名ブランド

のランキングです。その結果がコチラ!

このグラフはリアルタイムに変動するので、この記事を書いている2015年9月5日時点のランキングでは、大きく3つのグループに分けられそうです。

上位15ブランドが抽出されていますが、このランキングは各ブランドのあらゆる機種の「平均スコア」ということは気に留めておいてください。(同じメーカーでも評価高い機種とそうでない機種が混ざっていると、平均したスコアになるようです)

では、その中のさらに下位から上位に、順に見ていきましょう。

下位グループ

15位 JVC
14位 Skullcandy
13位 Beats by Dre
12位 Koss
11位 Panasonic
10位 Pioneer

「Beats」はやはりどういうわけか下位グループに入ってしまいました。日本の大手メーカー3社もこのグループに入っています。
最近日本でも人気が出てきた「Skullcandy」や、一部で根強い人気を誇る「Koss」など、手の届く価格帯でコストパフォーマンスの高い個性的なブランドもあり、今後順位が変動するかもしれません。

ミッドクラス

9位 audio-technica
8位 Sony
7位 Philips
6位 Shure

このグループは日本でも有名なメーカーばかりなので、納得できる結果と言えるのではないでしょうか。
どのメーカーも幅位広い価格帯の多数の製品をリリースしているので、平均スコアでミッドレンジに落ち着いた感じでしょうか。

ハイパフォーマンスクラス

5位 Creative
4位 AKG
3位 Klipsch
2位 Sennheiser

5位の「Creative」は、日本ではゲーム向けというイメージが強いので意外ですが、4位の「AKG」(アーカーゲー/オーストリア)、3位の「Klipsch」(クリプシュ/米)、2位の「Sennheiser」(ゼンハイザー/独)は、オーディオファンの方は数々の銘機を思い浮かべられると思います。
特にAKGSennheiserは、リファレンスヘッドホンとしてプロの音楽制作の現場でも使われる機種も多く、定番中の定番と言えます。

AKG Reference Studio Headphones  K712PRO 【国内正規品】

AKG Reference Studio Headphones K712PRO 【国内正規品】

Klipsch Audio Technologies ヘッドホン Reference On-Ear ブラック KLRFOEH111

Klipsch Audio Technologies ヘッドホン Reference On-Ear ブラック KLRFOEH111

【国内正規品】ゼンハイザー オープン型ヘッドホン ハイグレードモデル HD650

【国内正規品】ゼンハイザー オープン型ヘッドホン ハイグレードモデル HD650

そしてヘッドホンブランド全米No.1に輝いたのは・・・

プレミアムクラス

1位 Grado

オーディオに特に詳しいわけではない一般の方は「へっ?」と思われるかもしれませんね。

「Grado」は、ニューヨークのブルックリンに本社を置く、60年の伝統をもつ「Made in USA」ブランドです。1点づつハンドメイドで丁寧に作られており、決して価格は安くありませんが、独自の構造による特徴的な外観と、オーディオファンを唸らせるそのサウンドは、一度ハマるとこれしか聴けなくなる魅力を持っているようです。

www.knicom.co.jp

より手頃な価格帯のヘッドホンブランド・ランキングはいかに?

ここまで紹介したのは、千円前後のエントリー機から数十万円もするハイエンド機までの平均スコアのランキングなので、「Grado」など一般にはあまりなじみのないブランドが1位となりましたが、日本での実用性を考慮して、

  • 250ドル以下(約3万円以下)
  • 音漏れの少ない密閉型
  • スマホやポータブルプレイヤーで使いやすい3.5mmプラグ

という条件で、改めてもう少し手が届きやすい機種のランキングを作ってみましょう。

すると・・・

かなり様相が変わりました。

一番大きく変動したのは、一気に2位に踊りでた「Skullcandy」です。
「Creative」のヘッドホンは日本ではあまり馴染みがないので、事実上は低価格帯では「Skullcandy」「Philips」「Klipsch」「Shure」「AKG」「Sennheiser」「audio-technica」辺りがオススメの機種ということになりそうです。

「Skullcandy」は名前の通り、ドクロマークがトレードマークの、ファッショナブルで豊富なカラバリと個性的なラインナップを特徴とするヘッドホンブランドですが、一見ファッション性重視かと思いきや、実際に聴いてみるとこれがなかなか、バランスの良い音を出すのに驚きます。

jp.skullcandy.com

ちなみに「Beats」は今回も苦戦していますが、ネットメディアの評価はあまり高くないものの、ユーザーランキングでは圧倒的上位に位置し、ブランドとしての地位を確立している感があります。

jp.beatsbydre.com

最終的には、好きな音楽を自分の耳で実際に聴いてみるのが一番!

今回は、『TIME』誌の記事から米国市場を中心としたヘッドホンランキングをお届けしましたが、日本と米国とでは好まれる音楽のジャンルやライフスタイルも異なるので、米国で人気があるからと言って、そのまま日本でも人気のあるブランドとして通用しているかというと、「?」という部分もあります。また、ランキングのベースとなっているデータもちょっと古い機種が多い印象なので、今後また変わってくるかもしれませんね。

ヘッドホンはファッションアイテムや靴などと同じで、「自分の好みに合っているかどうか?」というのも重要ですので、もし気になる機種を友人や知人が持っていたら貸してもらったり、普段お聴きになっている好きな音楽をスマホやポータブルプレイヤーに入れて、店頭などで試聴してみるのがやはり一番です。

心地よい音を楽しむために。音を心地よく楽しむために。PCオーディオブランド「Soundfort(サウンドフォート